どんな木工を目指すのか

木工を仕事にしたいと言っても、はじめから自分が目指すものづくりのイメージを具体的に描けている人は少ないと思います。木工の世界にひとたび入り込んでみると、実にさまざまな種類の木工が存在します。

目指す木工を具体化するには、まず「目的」で分けることができます。自分のためにものを作りたいのか、他者のためにものを作りたいのかです。
「自分のため」の中には、例えば小物や家具づくりの技術が面白そうなので趣味としてやってみたい、自分の暮らしに家具が必要なので実益のためにやってみたい、という人がいるでしょう。また、自己の芸術表現=アートとして木工作品を作りたい、という人もいるでしょう。
一方「他者のため」には、小物や家具を必要とするお客さんのためにものを作りたい、子供の木育プログラムのために木のものづくりを実践したい、という人がいるでしょう。また、間伐材などを用いることで自然環境をよくするために木工をやりたいという人もいます。

 「制作物」で分けることもできます。作りたいものは観賞用の芸術作品なのか、実際に使われる暮らしの道具なのか。お皿や箸のような小物なのか、テーブルや椅子のような家具なのか、玩具のような子供向けのものなのか。作りたいのは伝統工芸的なものか、あるいは現代的なものか。あるいは物の制作が目的ではなく、大人や子供に木育講座を提供することが目的なのか。

「技術」で分けることも可能です。ほとんどを手仕事で行うような木工なのか、電動工具や機械を用いるのか。あるいは最先端の大型機械を揃えた量産型の木工なのか。

ここに挙げた分類は一例ですが、目指す木工のイメージを具体化させておくと、進路が決めやすくなります。本を読んだり、作品展を見学したり、工房を訪ねて直接作り手から話を聞くなどして、さまざまな木工に触れ、自分が目指したい木工をなるべく具体化させておくといいでしょう。

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