アカデミー卒業生の竹籠がデンマークの美術館へ!

ものづくり講座教員の久津輪です。今回は「ローカルにこだわることでグローバルにつながれる」というお話。
まずはこのポストカードをご覧ください。デンマークのJohannes Larsen Museumの籠の展覧会の案内状です。下の段の竹籠の写真に日本人2人の名前。この鬼頭伸一さんと前西千寿香さんは、森林文化アカデミー卒業生で鵜籠づくりに取り組む2人です。
岐阜県美濃市で活動する2人がなぜデンマークの美術館につながったのかというと・・・。



去年の春、鬼頭伸一さんと私がイギリスのBasketry and Beyond 2013という籠の祭典に招待されて、ミニ鵜籠づくり講座を行いました。(そもそもなぜ美濃からイギリスへ招待?という話もあるのですが、それは過去のブログでどうぞ)
その写真がこちら。受講生はヨーロッパ各地から(!)参加してくれたのですが、この中にデンマークの籠作家さんがいたのです。後列の真ん中の女性です。このとき彼女から「来年、デンマークで小さな籠の展覧会があるからぜひ参加して」と言われて、それが実現したというわけです。

展覧会のテーマは「チェリーバスケット」。デンマークでは毎年7月に桜が咲き、お祭りを行うのだそうですが、それに合わせてサクランボを摘むイメージで「チェリーバスケット」というテーマの籠の展覧会を開いているのだとか。素材、形などは自由です。
そこで鬼頭さんと前西さんが制作したのがこの竹籠。鵜飼の籠の作り手であることを意識してくれたのか、展覧会場では鳥の絵の前に置かれています。

他にもいろんな籠が並びました。下の写真は、ナラの木を剥いで編む籠。この技術を持つイギリスでただ1人の作り手、オーウェン・ジョーンズさんの作品です。

さて展覧会は7月5日から8月3日まで開かれ、販売もされたのですが、日本から送った籠も6つのうち5つが売れました(それもかなり高い値で!)。
で、残った一つを返送する代わりにデンマークの籠を送ってほしいとお願いしたところ、届いたのがこちら。
展覧会を主催した作家、Helle Baslundさんがショウブの一種で作った籠です。こすると良い香りがしますよ、との添え書きも。とてもすてきな国際交流になりました。

森林文化アカデミーでは地域の素材や文化にこだわったローカルなものづくり活動を行っているのですが、それが卒業生のこんなグローバルな活動につながるととても嬉しいです。ローカルにこだわるからこそつながれる、と改めて思います。

森林文化アカデミーでは、今後さらに世界中のものづくりとつながる活動を行っていこうと思っています。またこのブログでお知らせします。お楽しみに!

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